「誰も取り残さない医療へのアクセス」の実現を目指して
年齢や性別、価値観、生活環境、家族のかたちなど、患者さん一人ひとりの背景はさまざまです。医療にアクセスする際に感じる不安や障壁も、個々の状況によって異なります。
こうした多様な背景をもつ患者さんに必要な医薬品を届けるためには、医療を支える私たち自身が、違いがあることを理解し、尊重することが不可欠です。
ノバルティスでは、社員一人ひとりの経験や視点、多様なバックグランドが尊重され、自分らしく生き生きと働きながら能力を発揮できる環境を大切にしています。そうした環境こそが、新しい発想やイノベーションを生み出し、医療の質の向上に寄与し、社会からの信頼を支える力の基盤になると考えています。
私たちは、インクルージョンを理念として掲げるだけでなく、社員一人ひとりが主体的に行動し、日々の対話の中で実践していくものとして捉えています。
このような積み重ねを通じて、これまで十分に声が届いてこなかった患者さんにとっても、安心して医療にアクセスできる社会の実現に貢献することを目指しています。
「Ally(アライ)」を増やす活動から、医療へのアクセスを支える
LGBTQI+の方々の中には、医療機関を受診する際にセクシュアリティに関する不快な経験をしたこと等が理由で、受診をためらい適切な医療を受けられないケースがあります。
私たちは、「こうした現状を変えるために、何かできることはないのか」という想いから、2021年から、LGBTQI+について理解し寄り添う「Ally(アライ)」を医療関係者の間で増やすための支援を行っています。
これまでに計7回、医療関係者向けに、LGBTQI+と医療に関する基礎知識や、医療を受ける際に経験した困難やうれしかった経験など、当事者の視点をお届けする講演会を実施し、延べ13,000名の医療関係者にご参加いただいています(2025年時点)。
医療アクセスの選択肢を「見える化」する、「Ally表明医師マップ」
一方で、Allyを表明する医療関係者が増えても、その存在が当事者に伝わらなければ、安心して医療機関を選択することはできません。こうした課題に向き合う中で、社員有志により立ち上がったのが「Medical Ally Network(M’Ally Project)」です。
本プロジェクトでは、LGBTQI+と医療について学び、LGBTQI+の患者さんへの理解と配慮を実践している医師を探すことができる仕組みづくりを目的とし、2023年に「Ally表明医師マップ」を作成、ウェブサイト上で公開しました。
このマップは、誰もが公正で、あたり前の医療を受けられる社会を実現したいという、私たちの想いを形にしたものです。
インクルージョンを推進する、社内の学びと対話
こうした取り組みの土台になっているが、社内での継続的な学びと対話です。
ノバルティスでは、インクルージョンをカルチャーとして根づかせる環境づくりを推進しています。
その一例が、社員が主体となって活動する「社員ネットワーク( Employee Resource Groups:ERG)」です。
ERGは、共通の関心や背景をもつ社員が自発的に参加するネットワークで、仕事やライフイベント、社会課題など、さまざまなテーマを通じて、社員同士が対話し、理解を深める場となっています。
ERGの一つである「SOGI/LGBTQ‐Allyネットワーク」は、社員および家族のLGBTQI+への理解を深めるため、社員向け勉強会や、当事者の声を聞く匿名アンケートの実施、家族を会社に招くオープンオフィスデーでのブース出展などを行っています。
ノバルティスの人権尊重とインクルージョンへのコミットメント
ノバルティスは、2018年、LGBTQI+の人々に対する差別解消に取り組む「国連ビジネス行動基準(United Nations Standards of Conduct for Business)」への支持を、世界で最初に表明したグローバル製薬企業です。
この国際的な人権基準を、社全体の価値観と行動の基盤として位置づけ、社内外を問わず、すべての人が尊重される環境づくりに取り組んでいます。
日本においても、制度と職場文化の両面からインクルージョンを推進し、結婚や家族の定義を見直し、LGBTQI+パートナーにも適用される人事制度の整備、さまざまな事情やライフステージを抱える社員が、長期的に安心して働き続けられる環境づくりなどを進めてきました。また、全社員を対象としたLGBTQI+理解促進研修を通じて、知識と理解の深化を図り、公平性を前提とした制度運用を継続しています。
これからも学び、対話し続けるために
インクルージョンに完成形はありません。
私たちは、社会や医療の変化に向き合いながら、学び、対話し、問い続けます。
誰もが必要な医療にアクセスできる社会の実現に貢献するために。
ノバルティスのインクルージョンへの取り組みの詳細はこちらをご覧ください:インクルージョン