Aug 05, 2026

プレスリリース

報道関係各位

本資料は、ノバルティス(スイス・バーゼル)が2026717日(現地時間)に発表したものを日本語に翻訳(要約)したもので、参考資料として提供するものです。資料の内容および解釈については、英語が優先されます。英語版は、https://www.novartis.comをご参照ください。なお、本製品はIgA腎症に対して日本では未承認です。 

  • ファビハルタは2年間にわたり、プラセボと比較してeGFR低下を48%抑制し、腎機能の維持を示した1
  • 尿蛋白の臨床的に意義のある改善が投与開始2週間後という早期から認められ、治療期間を通じて持続した1 
  • ファビハルタは補体第二経路を標的とし、その活性化はIgA腎症に関連する炎症の主要な促進因子の一つである2-4


2026717日、スイス・バーゼル発 – ノバルティスは本日、FDA(米国食品医薬品局)が、疾患進行リスクのある原発性IgA腎症(IgAN)を有する成人における腎機能低下の抑制を適応として、ファビハルタ®(イプタコパン)の通常承認を付与したことを発表しました1。ファースト・イン・クラスの補体阻害剤であるファビハルタは、20248月に原発性IgA腎症における蛋白尿減少を適応としてFDAから迅速承認を取得した後、優先審査の下で今回の通常承認を取得しました1

University of Alabama at Birminghamの腎臓内科教授であり、APPLAUSE-IgAN試験のSteering CommitteeメンバーでもあるDana Rizk, MDは、次のように述べています。「IgA腎症は腎不全に至る慢性の免疫介在性疾患であり、患者さんの生活に深刻な影響を及ぼす可能性があります。腎機能低下を有意に抑制することは重要な治療目標です。今回のファビハルタの承認は、IgA腎症の治療において、補体活性化を含む疾患の根本的な病態メカニズムを標的とすることの重要性を裏付けるものであり、腎臓の健康維持に貢献するものです」。

IgA腎症は最も一般的な自己免疫性腎疾患の一つであり、毎年、世界で100万人あたり約25人が新たにIgA腎症と診断されています5。持続性蛋白尿を有するIgA腎症患者の最大50%は、診断から1020年以内に腎不全へ進行し、多くの場合、透析および(または)腎移植を必要とするため、患者さんに大きな負担をもたらします6-10

IgA Nephropathy FoundationDirectorCo-FounderであるBonnie Schneider氏は、次のように述べています。「今回のマイルストーンは、IgA腎症コミュニティにとって大きな希望となるものです。この進行性疾患の影響を受ける患者さんやご家族にとって、ファビハルタが腎機能の維持に貢献する可能性があることは、IgA腎症治療の未来に対する新たな希望と確信をもたらします」。

承認を支持するデータ

ファビハルタの承認は、主に第IIIAPPLAUSE-IgAN試験のデータに基づいています。試験結果では、推算糸球体濾過量(eGFR)において、2年間にわたり統計学的に有意かつ臨床的に意義のある抑制が示されました。eGFRのベースラインからの年間平均変化量は、ファビハルタ群で−3.0 mL/min/1.73 m²/年、プラセボ群で−5.7 mL/min/1.73 m²/年でした1。ファビハルタは主要な腎関連アウトカムにおいて一貫してプラセボを上回りました1

APPLAUSE-IgAN試験では、ファビハルタの安全性プロファイルが、これまでに報告されているデータと一貫していることが示されました1IgA腎症患者においてファビハルタで最も多く認められた有害事象は、腹痛、めまい、吐き気でした1。また、ファビハルタは莢膜形成細菌による重篤な感染症のリスクを増加させる可能性があるため、治療開始前の適切なワクチン接種を要件とするRisk Evaluation and Mitigation StrategyREMS)プログラムを通じてのみ提供されています1

腎疾患における治療を変革する

ノバルティス米国法人のPresidentであるVictor Bultó氏は、次のように述べています。「今回の承認は、疾患進行を有意に抑制することによって腎機能の維持に貢献するというファビハルタの役割を裏付けるもので、長期的な腎障害リスクを有する患者さんにとって極めて重要なアウトカムです。このマイルストーンは、IgA腎症とともに生きる患者さんのための継続的なイノベーションの重要性と、疾患の根本的な要因への取り組みに対する当社のコミットメントを示すものです」。

IgA腎症の経過は患者さんごとに異なるため、作用機序の異なる有効な標的治療薬へのアクセスは、医師が患者さん一人ひとりに最適な治療を選択する上で役立ちます10-13。ノバルティスは、ファビハルタに加え、atrasentanおよび開発品zigakibartを含むIgA腎症ポートフォリオの拡充を通じて、コミュニティを支援しています1,14。またノバルティスは、さまざまな支援プログラムを通じてIgA腎症患者のファビハルタへのアクセス向上に取り組んでおり、米国では患者さんのほぼ100%が月額10ドルまたはそれ以下の自己負担で治療を受けています。
日本ではIgA腎症に対して適応未承認

ファビハルタ®(イプタコパン)について

ファビハルタは、IgA腎症における糸球体炎症および腎障害の主な促進因子の一つである補体第二経路を選択的に標的とするようデザインされた経口の補体B因子阻害剤です2-4。補体B因子を阻害することで、持続する補体介在性の障害を軽減し、疾患の進行を遅らせることを目指しています。ファビハルタは、IgA腎症を含む複数の補体介在性疾患に対する規制当局の承認を受けており、さまざまな希少腎疾患を対象に評価が行われています。

腎疾患におけるノバルティスの取り組み

ノバルティスは、腎移植から始まった40年以上の知見をもとに、アンメットニーズの高い腎疾患をはじめとして、腎臓の健康における飛躍的な進歩と変革を支援することを使命としています。

これまで、これらの疾患はファンディングや研究が十分に行われず、治療の多くが対症的または末期の疾患管理に比重が置かれており、身体的、精神的、経済的にも負担の大きいものでした。ノバルティスのポートフォリオは疾患の根本原因を標的とし、腎臓の健康を守り、透析や移植への移行を遅らせる、または防ぐことを目指しています。当社の目標は、患者さんが仕事や学校、大切な人たちと過ごす時間など、自分らしい生活を取り戻すことを支援することです。患者さん、支援団体、医療従事者、政策立案者と連携することで、疾患に関する認知を向上し、早期診断を促進し、患者さんが早期に適切な治療を受けられるよう取り組んでいます。

ノバルティスについて

ノバルティスは、革新的医薬品の研究、開発、製造、販売を行うグローバル製薬企業です。私たちは、患者さん、医療従事者の皆さん、そして社会とともに困難な病気に立ち向かい、より充実した健やかな毎日を実現する医薬の未来を描いています。ノバルティスの医薬品は、世界中で3億人以上の人々に届けられています。

ノバルティスとともに、医薬の未来を描きましょう。詳しくはhttps://www.novartis.comをご覧ください。また、LinkedInFacebookX/TwitterInstagramで私たちとつながってください。

以上

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参考文献

  1. FABHALTA prescribing information. East Hanover, NJ: Novartis Pharmaceuticals Corp; July 2026.
  2. Rizk DV, Maillard N, Julian BA, et al. The emerging role of complement proteins as a target for therapy of IgA nephropathy. Front Immunol. 2019;10:504. doi:10.3389/fimmu.2019.00504
  3. Perkovic V, Barratt J, Rovin B, et al. Alternative complement pathway inhibition with iptacopan in IgA nephropathy. N Engl J Med. 2025;392:531–543. doi:10.1056/NEJMoa2410316
  4. Chiu YL, Lin WC, Shu KH, et al. Alternative complement pathway is activated and associated with galactose-deficient IgA(1) antibody in IgA nephropathy patients. Front Immunol. 2021;12:638309. doi:10.3389/fimmu.2021.638309
  5. Zhang H, Rizk DV, Perkovic V, et al. Results of a randomized double-blind placebo-controlled phase 2 study propose iptacopan as an alternative complement pathway inhibitor for IgA nephropathy. Kidney Int. 2024;105(1):189-199. doi:10.1016/j.kint.2023.09.027
  6. Xie J, Kiryluk K, Wang W, et al. Predicting progression of IgA nephropathy: new clinical progression risk score. PLoS One. 2012;7(6):e38904. doi:10.1371/journal.pone.0038904
  7. Pitcher D, Braddon F, Hendry B, et al. Long-term outcomes in IgA nephropathy. Clin J Am Soc Nephrol. 2023;18(6):727-738. doi:10.2215/CJN.0000000000000135
  8. Hastings MC, Bursac Z, Julian BA, et al. Life expectancy for patients from the southeastern United States with IgA nephropathy. Kidney Int Rep. 2017;3(1):99-104. doi:10.1016/j.ekir.2017.08.008
  9. Sim JJ et al. Poster TH-PO615 presented at: ASN Kidney Week 2023; November 2-5, 2023; Philadelphia, PA.
  10. Rovin BH, Barratt J, Cook HT, et al. KDIGO 2025 clinical practice guideline for the management of immunoglobulin A nephropathy (IgAN) and immunoglobulin A vasculitis (IgAV). Kidney Int. 2025;108(4):S1-S71. doi:10.1016/j.kint.2025.04.004
  11. Boyd JK, Cheung CK, Molyneux K, Feehally J, Barratt J. An update on the pathogenesis and treatment of IgA nephropathy. Kidney Int. 2012;81(9):833-843.
  12. Lim RS, Yeo SC, Barratt J, Rizk DV. An update on current therapeutic options in IgA nephropathy. J Clin Med. 2024;13(4):947. doi:10.3390/jcm13040947
  13. Glassock RJ. An expert opinion on current and future treatment approaches in IgA nephropathy. Adv Ther. 2025;42(6):2545-2558. doi:10.1007/s12325-025-03187-7
  14. ClinicalTrials.gov. A study of BION-1301 in adults with IgA nephropathy. Identifier NCT05852938. Available at: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT05852938. Accessed June 2026.