Jun 12, 2026

プレスリリース

報道関係各位

本資料は、ノバルティス(スイス・バーゼル)が202661日(現地時間)に発表したものを日本語に翻訳(要約)したもので、参考資料として提供するものです。資料の内容および解釈については、英語が優先されます。英語版は、https://www.novartis.comをご参照ください。 

  • イマチニブおよび第二世代TKIを含むすべての標準治療TKIと比較して、セムブリックスによる分子遺伝学的大奏効(MMR)率の継続的な改善が実証された1
  • セムブリックスは第二世代TKIと比較して、臨床的に意味のある15.2%高いMMR率を達成1
  • セムブリックスはイマチニブおよび第二世代TKIと比較して、グレード3以上の有害事象(AE)が少なく、AEによる投与中止率は半分未満1


2026年6月1日、スイス・バーゼル発 ― ノバルティスは本日、2026年米国臨床腫瘍学会(ASCO)年次総会において、「セムブリックス®(一般名:アシミニブ塩酸塩 / 以下、セムブリックス)」の国際共同第Ⅲ相検証試験(第III相ASC4FIRST試験)の144週データを発表しました。この結果は、セムブリックスが既存の第二世代チロシンキナーゼ阻害剤(TKI)と比較して、より優れた144週時点の分子遺伝学奏効を示す長期的なエビデンスであり、その持続的な効果に対する信頼をさらに高めるものです1

ASC4FIRST試験は、初発のフィラデルフィア染色体陽性慢性骨髄性白血病(Ph+ CML-CP)と診断された成人患者を対象に、セムブリックスのMMR率を、医師選択(IS)の標準治療(SoC)TKI(イマチニブ又は第二世代TKIであるニロチニブ、ダサチニブ、ボスチニブ)、及びイマチニブと比較したものです2,3。長期追跡データでは、セムブリックス は、標準治療として設定したTKI、イマチニブ、及び第二世代TKIと比較して、MMR率の差が経時的に拡大していることが示されました1

アラバマ大学バーミンガム校(UAB)オニールがんセンターの血液学部門長である Jorge Cortes医学博士は次のように述べています。「CML患者さんは、多くの場合、長期にわたって治療を継続する必要があり、治療法は優れた有効性と、良好な安全性および忍容性プロファイルを兼ね備える必要があります。これらのデータは、第二世代TKIと比較した場合も含め、アシミニブが対照のTKIと比較して高い奏効率を継続し、経時的により改善された結果を示しています」。

ノバルティスのオンコロジー開発グローバル責任者であるMark Rutsteinは次のように述べています。「CMLにおける25年以上の実績と、10年以上に及ぶセムブリックスの臨床開発プログラムを通じて、ノバルティスはCMLとともに生きる人々の治療課題の解決に注力しています。ASC4FIRST試験では、3年近くにおよぶ長期フォローアップが行われており、初発のCML成人患者さんにとって、セムブリックスが重要な選択肢であることを支持する結果が引き続き得られています」。

セムブリックスは、48週時点と96週時点の主要評価項目、および主要な副次評価項目の全てを達成し4,5、さらに144週時点においても、SoCと比較して患者の治療ベネフィットを引き続き拡大しました1。データカットオフ時点で、SoCと比較してより多くの患者がセムブリックスによる治療を継続しました(全SoC(78.6% vs 55.9%)、イマチニブ(81.2% vs 50.0%)、および第二世代TKI(76.0% vs 61.8%))1。 

144週時点のセムブリックス群は、SoCと比較して約24%多く、イマチニブと比較して32%多くMMRを達成しました1。セムブリックスのMMR率は、第二世代TKIと比較して15.2%高い結果でした(75.0% vs. 59.8%; P=0.01*1。また、セムブリックスの投与を受けた患者は、SoC群と比較して、より深い分子遺伝学的奏功(MR4およびMR4.5)を達成しました1
記述目的のみの調整前名目的p

副次目的:144週時点における有効性結果(下表)

 全体a
セムブリックス(n=201) vs IS SoC TKI (n=204)
イマチニブ層b
セムブリックス(n=101) vs イマチニブ(n=102)
第二世代TKI層c
セムブリックス (n=100) vs 第二世代TKI(n=102)
評価項目d144週時点のMMR率77.1% vs 53.4%79.2% vs 47.1%75.0% vs 59.8%
144週時点のMR455.7% vs 36.3%58.4% vs 33.3%53.0% vs 39.2%
144週時点のMR4.542.3% vs 24.5%43.6% vs 19.6%41.0% vs 29.4%
a: セムブリックス(n=201)またはIS SoC TKI(n=204)の投与を受けたすべての患者を含みます。
ランダム化前に選択されたTKI及びベースライン時のEUTOS長期生存(ELTS)リスクグループにより調整後の治療差となります。 
b: ランダム化前にイマチニブが選択された被験者層の203名を、セムブリックス(n=101)またはイマチニブ(n=102)による治療を受ける群にランダム化しました。ベースライン時のELTSリスクグループで調整後の治療差となります。 
c: ランダム化前に第二世代TKIが選択された被験者層の202名を、セムブリックス(n=100)または第二世代TKI(n=102:ニロチニブ48%、ダサチニブ41%、ボスチニブ11%)による治療を受ける群にランダム化しました。 
d: 副次評価項目については、統計学的有意性を示すために必要な検出力は設定されていません。
 

CML患者であり、CML Buster Foundationの創設者である Joannie Clements氏は、次のように述べています。「多くのCML患者さんにとって、生涯にわたり病気と付き合うということは、疾患のコントロールと治療が日常生活に与える実際の影響とのバランスを図ることを意味しており、副作用が治療継続の妨げになることが非常に多いのが現状です。優れた効果かつ長期使用に適した良好な安全性、および忍容性プロファイルを兼ね備えた治療法に対する、明確なアンメットニーズが依然として存在しています」。

セムブリックスは、144週時点で、第III相ASCEMBL試験の4年間の長期フォローアップと一貫した安全性プロファイルを示し、これまでに新たな安全性の懸念は観察されていません1,2,5。イマチニブおよび第二世代TKIの双方と比較して、セムブリックスはグレード3以上のAEが少なく、AEを管理するための投与量調整も少なく、有害事象による中止率は半分以下の割合でした1。最も頻度の高かったAE(15%以上)は、下痢、頭痛、倦怠感、筋骨格痛、発疹でした4,7

144週時点の安全性結果(下表)

144週時点

セムブリックス(n=200)

イマチニブ (n=99)

第二世代TKI(n=102)

グレード3以上のAEa

49%

52%

63%

AEによる治療中止a

6%

13%

14%

投与量調整/休薬に至ったAEa

37%

44%

63%

a: 1つ以上の有害事象を経験した患者対する臨床試験

これらのデータは、6月に開催される2026年欧州血液学会(EHA)においても口頭発表される予定です。

IIIASC4FIRST臨床試験について

ASC4FIRST試験(NCT04971226)は、初発のPh+ CML-CP成人患者405名を対象に、経口でセムブリックス(80mg)を1日1回(QD)投与し、医師が選択した第一世代または第二世代TKI(イマチニブ、ニロチニブ、ダサチニブ、ボスチニブ)と直接比較する、第III相、多施設共同、オープンラベル、ランダム化試験です2,3。 
本試験は、セムブリックスが48週時点で、医師が選択したSoC TKI(イマチニブ、ニロチニブ、ダサチニブ、およびボスチニブ)群(67.7% vs 49.0%)、およびイマチニブ単独群(69.3% vs 40.2%)と比較して優れたMMR率を示し、両方の主要評価項目を達成いたしました3。また、(検出力が設定されていない)副次的な評価項目である第二世代TKI層におけるMMR率もセムブリックス群で上回りました(66% vs 57.8%) 3。本試験は現在も継続中であり、さらなる有効性と安全性データの取得が計画されています。 

セムブリックス®(アシミニブ塩酸塩)について

セムブリックスは、ABLミリストイルポケットを特異的に標的とする(学術文献ではSTAMP阻害剤と呼ばれる)最初のCML治療薬です5,7,8。現在承認されている他のCML治療薬は、ATP結合部位を標的とするTKI(ATP競合型)です9。 
セムブリックスは初発の成人患者の治療として米国で迅速承認され、治療歴のあるPh+ CML-CPの成人患者に対しても承認されています2。米国以外では、セムブリックスは、EU、中国、日本を含む60カ国以上で、初発の成人患者の治療薬として承認されています10。また、これまでに受けた治療法に関わらず、既存治療のPh+ CML-CP成人患者を対象に、米国やEUを含む61カ国で承認されており6、T315I変異を有するPh+ CML-CP患者を対象に米国やEUを含む58カ国で承認されています8。 
(T315I変異を有するPh+ CML-CP患者に対する200mg 1日2回投与は、日本では未承認。)

ノバルティスのCMLへのコミットメントについて

ノバルティスは、CML患者さんのために、長年にわたり研究開発を推進してきました。25年以上にわたる科学的取り組みにより、多くの患者さんにとって、CMLは致死的なものではなくなりました。 しかし、依然として克服すべき課題は残っています。当社は、より選択性の高い治療法の開発や、治療目標の未達、治療抵抗性や忍容性の課題への対応に引き続き取り組み、これまでの知見と実績を基盤に、今後の革新につなげていきます。

ノバルティスについて

ノバルティスは、革新的医薬品の研究、開発、製造、販売を行うグローバル製薬企業です。私たちは、患者さん、医療従事者の皆さん、そして社会とともに困難な病気に立ち向かい、より充実した健やかな毎日を実現する医薬の未来を描いています。ノバルティスの医薬品は、世界中で3億人以上の人々に届けられています。
ノバルティスとともに、医薬の未来を描きましょう。詳しくはhttps://www.novartis.comをご覧ください。また、LinkedInFacebookX/TwitterInstagramで私たちとつながってください。

以上

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なお、ノバルティスは本プレスリリースに記載されている情報をこの日付時点で提供しており、新しい情報や将来のイベント、あるいはその他の結果として、将来予想に関する記述を更新する義務を負うものではありません。

参考文献

  1. Cortes JE, Hochhaus A, Hughes TP, et al. ASC4FIRST wk 144 analysis: continued superior efficacy and favorable safety and tolerability with asciminib (ASC) vs investigator-selected tyrosine kinase inhibitors (IS TKIs) in newly diagnosed (ND) chronic myeloid leukemia in chronic phase (CML-CP). Presented at: The 2026 ASCO Annual Meeting; May 29 – June 2, 2026; Chicago, IL   
  2. Scemblix. Prescribing information. Novartis Pharmaceuticals Corp.
  3. Data on file. CABL001J12301 clinical study report (Week 48 analysis). Novartis Pharmaceuticals Corp; 2024.
  4. Data on file. CABL001J12301 clinical study report (Week 96 analysis). Novartis Pharmaceuticals Corp; 2024.
  5. Rea D, Mauro MJ, Boquimpani C, et al. A Phase 3, Open-Label, Randomized Study of Asciminib, a STAMP Inhibitor, vs Bosutinib in CML After 2 or more prior TKIs. Blood. 2021;138(21):2031-2041. doi:10.1182/blood.2020009984 
  6. Cortes JE, Hochhaus A, Hughes TP, et al. Asciminib Continues to Provide Superior Efficacy and Favorable Safety and Tolerability vs Tyrosine Kinase Inhibitors In Newly Diagnosed Chronic Myeloid Leukemia in ASC4FIRST: Week 96 Update. Presented at: 66th ASH Annual Meeting & Exposition; December 7 – 10, 2024; San Diego, CA.     
  7. Data on file. ABL001J1 SCS Appendix 2. Novartis Pharmaceuticals Corp; 2025.
  8. Cortes JE, Hughes TP, Mauro MJ, et al. Asciminib, a First-in-Class STAMP Inhibitor, Provides Durable Molecular Response in Patients (pts) with Chronic Myeloid Leukemia (CML) Harboring the T315I Mutation: Primary Efficacy and Safety Results from a Phase 1 Trial. Oral presentation at: ASH Annual Meeting; Dec. 7, 2020.
  9. Schoepfer J, Jahnke W, Berellini G, et al. Discovery of Asciminib (ABL001), an Allosteric Inhibitor of the Tyrosine Kinase Activity of BCR-ABL1. J Med Chem. 2018;61(18):8120-8135. doi:10.1021/acs.jmedchem.8b01040
  10. Novartis data on file.