プレスリリース
報道関係各位
本資料は、ノバルティス(スイス・バーゼル)が2026年5月17日(現地時間)に発表したものを日本語に翻訳(要約)したもので、参考資料として提供するものです。資料の内容および解釈については、英語が優先されます。英語版は、https://www.novartis.comをご参照ください。
- プルヴィクトと標準治療(SoC:ARPI+ADT)の併用治療を受けた患者において、SoC単独治療と比較して、より持続的かつ深いPSA奏効がみられた
- 12週、24週、48週のいずれの時点においても、プルヴィクトとSoC併用治療ではSoC単独治療と比較して、深いPSA低下が認められた患者の割合が高かった
- 米国、中国、日本でsNDA(製造販売承認事項一部変更承認申請)を提出済、2026年後半に承認の可否が判断される予定
2026年5月17日、スイス・バーゼル発 ― ノバルティスは本日、PSMA陽性の転移性去勢感受性前立腺がん(mHSPC)において、プルヴィクト®(177Lu:ルテチウム ビピボチド テトラキセタン)と標準治療(SoC)の併用により、前立腺特異抗原(PSA)奏効が改善したことを示すPSMAddition試験の新データを発表しました。本データは、2026年米国泌尿器科学会年次総会にて口頭発表されました。
結果は、プルヴィクトとSoC(アンドロゲン受容体シグナル伝達阻害薬[ARPI]+アンドロゲン遮断療法[ADT])の併用治療を受けた患者が、SoC単独治療を受けた患者と比較し、より高い割合でPSA奏効が得られ、かつより深いPSA奏効を達成したことを示しています。また、プルヴィクトとSoC併用治療を受けた患者では、 SoC単独治療より、 PSA進行のリスクが58%低くなりました(HR 0.42; 95% CI: 0.30-0.59)。
モントリオール大学外科学教授兼会長のフレッド・サード氏は次のように述べています。「去勢感受性前立腺がん治療における我々の目標は、がんが耐性を獲得する前に治療介入することで、病勢進行を遅らせることです。177Lu-PSMA-617を現在の標準治療と組み合わせることで観察された深く持続的なPSA奏効は、先に報告されたrPFS(画像診断に基づく無増悪生存期間)データとともに、放射性リガンド療法による治療強化が、患者の病勢進行を遅らせることに役立つ可能性を示唆しています」。
両群のほぼすべての患者(98%超)で、PSA値の大幅な低下が認められました。一方、PSAナディア(最低値)0.2ng/mL未満と測定された深いPSA低下は、SoC単独治療を受けた患者よりも、プルヴィクトとSoCの併用治療を受けた患者の方がより多くみられました。
無作為化からの期間 | PSA 0.2ng/mLを達成した患者 | |
| プルヴィクト+SoC(ARPI+ADT) | SoC(ARPI+ADT) | |
| 12週 | 47.6%(235/494) | 37.7%(169/448) |
| 24週 | 73.7%(334/453) | 59.7%(250/419) |
| 48週 | 87.4%(320/366) | 74.9%(295/394) |
これらの結果は、PSMAddition試験の第2回中間解析で観察されたものです。プルヴィクトの安全性プロファイルおよび忍容性は、PSMAfore試験およびVISION試験で確立されたプロファイルと一貫していました。グレード3以上の有害事象(AE)は、SoC単独治療の43%に対し、プルヴィクトとSoC併用治療の50.7%の患者で報告されました。最も頻度の高かった全グレードの有害事象は、口内乾燥、疲労、吐き気、ほてり、貧血でした。
ノバルティスのオンコロジー開発グローバル責任者であるマーク・ラトスタインは次のように述べています。「これらのデータは、プルヴィクトを現在のSoCと組み合わせることで、SoC単独治療よりも深いPSA奏効をもたらしたことを示しています。mHSPC治療の分野が、より精密医療に基づくアプローチや早期の治療強化が進む中で、プルヴィクトが転移性前立腺がん全体の標準治療を再定義する可能性に、私たちは大きな期待を寄せています」。
ノバルティスは、米国、中国、日本において規制当局への承認申請を行っており、承認の可否の判断は最も早い国で2026年後半に予定されています。
PSA進行は疾患耐性の兆候
PSA進行は、新たに耐性が出現していることを早期に示す指標であり、患者の約3分の1はSoC単独では検出不能なPSAレベルまで低下させることはできません3。通常、診断から20か月以内に起こるmCRPC(転移性去勢抵抗性前立腺がん)への進行は、著しく不良な転帰、および2年未満の平均余命と関連しています4-7。米国、中国、日本、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、および英国において、毎年約186,000人の男性がmHSPCと診断されています1。
プルヴィクトについて
プルヴィクトは、標的化合物(リガンド)と治療用放射性核種(放射性粒子、この場合はルテチウム177)を結合させた放射性リガンド療法(RLT)の静脈内注射剤です。血中に投与されたプルヴィクトは、膜貫通型タンパク質であるPSMAを発現する前立腺がん細胞などの標的細胞に結合します。細胞に結合すると、放射性同位元素からのエネルギー放出により標的細胞や近傍の細胞を損傷し、細胞の複製能力を阻害および/または細胞死を誘発します。
PSMA陽性mCRPCに対して承認された唯一のPSMA標的治療薬であり、PSMA陽性mHSPC患者を対象に臨床効果を示す最初の標的RLTです。ノバルティスは、オリゴ転移性前立腺がん(PSMA-DC試験、NCT05939414)を含め、疾患の早期段階でのプルヴィクトの試験を実施しています。
RLTに関する教育リソース
ノバルティスは、泌尿器科および腫瘍内科における当社のRLT製品の導入と安全な投与を支援するため、RLTインスティテュート(RLT Institute)を設立しました。同インスティテュートは、泌尿器科医、腫瘍医、および多職種チームがRLTを患者ケアに導入するための準備を進められるよう、セラノスティクス、放射線の安全とライセンス、施設と設備、および臨床ワークフローに関する教育リソースを提供しています。
ノバルティスについて
ノバルティスは、革新的医薬品の研究、開発、製造、販売を行うグローバル製薬企業です。私たちは、患者さん、医療従事者の皆さん、そして社会とともに困難な病気に立ち向かい、より充実した健やかな毎日を実現する医薬の未来を描いています。ノバルティスの医薬品は、世界中で3億人以上の人々に届けられています。
ノバルティスとともに、医薬の未来を描きましょう。詳しくはhttps://www.novartis.com をご覧ください。また、LinkedIn、Facebook、X/Twitter、Instagramで私たちとつながってください。
以上
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なお、ノバルティスは本プレスリリースに記載されている情報をこの日付時点で提供しており、新しい情報や将来のイベント、あるいはその他の結果として、将来予想に関する記述を更新する義務を負うものではありません。
参考文献
- Novartis data on file.
- Saad F et al. Prostate-specific antigen endpoints in the phase 3 PSMAddition study of [177Lu]Lu-PSMA-617
(177Lu-PSMA-617) combined with ADT and ARPI in patients with PSMA-positive (PSMA+) metastatic hormone-sensitive prostate cancer (mHSPC). Presented at the American Urological Association Annual Meeting 2026, May 17, 2026. - Armstrong AJ, et al. ARCHES: A Randomized, Phase III Study of Androgen Deprivation Therapy With Enzalutamide or Placebo in Men With Metastatic Hormone-Sensitive Prostate Cancer. J Clin Oncol. 2019 Nov 10;37(32):2974-2986.
- Verry C, Vincendeau S, Massetti M, et al. Pattern of clinical progression until metastatic castration-resistant prostate cancer: an epidemiological study from the European Prostate Cancer Registry. Target Oncol. 2022;17(4):441-451.
- Wenzel M, Siech C, Hoeh B, et al. Contemporary treatment patterns and oncological outcomes of metastatic hormone-sensitive prostate cancer and first- to sixth- line metastatic castration-resistant prostate cancer patients. Eur Urol Open Sci. 2024;66:46-54.
- Freedland SJ, Davis M, Epstein AJ, Arondekar B, Ivanova JI. Real-world treatment patterns and overall survival among men with Metastatic Castration-Resistant Prostate Cancer (mCRPC) in the US Medicare population. Prostate Cancer Prostatic Dis. 2024;27(2):327-333.
- Holmstrom S, Naidoo S, Turnbull J, et al. Symptoms and impacts in metastatic castration-resistant prostate cancer: qualitative findings from patient and physician interviews. Patient. 2019;12(1):57-67.