Jan 21, 2022

プレスリリース

報道関係各位

ノバルティス ファーマ株式会社

この資料は、ノバルティス(スイス・バーゼル)が2021年12月11日(現地時間)に発表したプレスリリースを日本語に翻訳・要約したもので、報道関係者の皆様に対する参考資料として提供するものです。本剤について日本国内では未承認です。資料の内容および解釈については英語が優先されます。英語版は https://www.novartis.com をご参照ください。

  • 第III相ASCEMBL試験の最新の48週時点のデータによると、アシミニブのボスチニブに対する分子遺伝学的大奏効(MMR)率の改善および副作用による投与中止の割合の低下は、24週時点での主要解析で示された結果と一致1 
  • データは、少なくとも2剤以上のチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)による治療に不耐容または抵抗性の慢性骨髄性白血病(CML)患者に対するアシミニブの長期使用を支持2-4
  • 新規作用機序によって差別化されたアシミニブは、米国食品医薬品局(FDA)によって承認されたABLミリストイルポケットと結合して作用する初めてのCML治療薬2-4
  • CMLの複数の治療ラインでアシミニブを評価する臨床試験が継続中2-19

2021年12月11日、スイス・バーゼル発 — ノバルティスは、2021年12月11日、2剤以上のチロシンキナーゼ阻害剤による治療歴のある慢性期のフィラデルフィア染色体陽性慢性骨髄性白血病(Ph+ CML-CP)患者における、アシミニブの第III相ASCEMBL試験から得られた新たな48週時点のデータについて、24週時点の主要解析にてボスチニブとの比較により認められた結果が、長期追跡調査において維持されていることを発表しました1-4

第63回米国血液学会(ASH)年次総会で発表された今回の解析では、48週時点の分子遺伝学的大奏効率が、アシミニブ群では29.3%、ボスチニブ群では13.2%であり、24週時点で認められた2倍の有効性(25% vs. 13%[P=0.029])と一致していました1-4。副作用により治療を中止した患者の割合は、アシミニブ群ではボスチニブ群の3分の1未満でした(7.1% vs. 25%)1

アシミニブは、FDAによって承認されたABLミリストイルポケットと結合して作用する初めてのCML治療薬です2。この新規作用機序は、学術論文ではSTAMP阻害剤としても知られており、CML患者のTKI治療への抵抗性に対処し、白血病細胞の過剰産生とも関連するBCR-ABL1遺伝子の変異を克服できる可能性があります2-4。アシミニブは、引き続きCML-CPの複数の治療ラインでの試験で検討が進められています3-12

Memorial Sloan Kettering Cancer Center(MSK)のHematologistでありMyeloproliferative Neoplasms Program LeaderであるMichael J. Mauro博士*は、次のように述べています。「TKIの逐次的な使用による治療では、治療ラインが進むにつれて治療不成功率が上昇し、副作用に関する懸念が大きくなっていくことはよくあることです。アシミニブは、2剤以上のTKI治療歴があるCML患者さんにとって、実績が積み重ねられている治療選択肢であり、CMLをよりよく管理するためのこれまでとは異なる機序を持つ標的阻害薬です」

今回の解析では、奏効も持続的であり、アシミニブ群の患者62例中60例が各最終評価時点でMMRを維持していました1。アシミニブ群では、より深い分子遺伝学的奏効(MR)をも得られており、48週時点のMR4率およびMR4.5率は、それぞれ10.8%および7.6%であったのに対し、ボスチニブ群ではそれぞれ3.9%および1.3%でした1。また、48週時点で、複数の前治療歴のあるこの患者集団での長期予後の予測因子であるBCR-ABL1IS ≤1%の水準を達成した患者の累積割合は、アシミニブ群でボスチニブ群よりも高いことが示されました(50.8% vs. 33.7%)1

最も多かった投与中止理由は、有効性の欠如であり、アシミニブ群37例(23.6%)およびボスチニブ群27例(35.5%)でした1。曝露期間の中央値は、アシミニブ群で15.4ヵ月(範囲:0.0–37.3ヵ月)、ボスチニブ群で6.8ヵ月(範囲:0.2–34.3ヵ月)でした1。曝露期間が長くなっても、安全性および忍容性プロファイルはASCEMBL試験の主要解析と一致していました1-4。最も多く認められた(発現率20%以上の)副作用は、アシミニブ群では血小板減少症(29.5%)および好中球減少症(23.1%)、ボスチニブ群では下痢(71.1%)、悪心(46.1%)、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)の増加(28.9%)、嘔吐(26.3%)、発疹(23.7%)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)の増加(21.1%)および好中球減少症(21.1%)でした1

ノバルティスのExecutive Vice Presidentであり、Oncology & Hematology Development のGlobal Head であるJeff Legosは、次のように述べています。「長い間十分な治療選択肢がなかった患者集団において、アシミニブの持続的なベネフィットが確認できたことを大変嬉しく思います。アシミニブがより多くのCML患者さんに有用であるのか、どのように有用であるのかを検討して行く上で、今回のデータは心強いものであり、CMLの現在の標準治療の向上に引き続き取り組んでまいります」

アシミニブは2021年10月にFDAの承認を取得し、米国で医師が適切な患者に処方することが可能となっています2。また、アシミニブは、新たに診断された成人患者を対象とした第III相ASC4FIRST試験や、Ph+ CML-CPの小児患者を対象とした第Ib/II相用量設定試験など、複数の治療ラインやCML-CPの適応症の試験でも検討されています。両試験の試験経過については、ASHで発表されました13-22

ノバルティスが研究開発を通じてCML患者の生活に変革をもたらす長年の取り組み、ノバルティスの最新情報およびASH 2021での学術発表へのアクセスに関する詳細は、https://www.hcp.novartis.com/virtual-congress/ash-2021/ をご覧ください。
*開示情報:ノバルティスはMauro博士よりコンサルティング業務の提供を受けています。

アシミニブについて

アシミニブは、米国において2剤以上のTKIによる治療歴のあるPh+ CML-CPの成人患者、およびT315I変異を有するPh+ CML-CPの成人患者の治療を適応症としています。1つめの適応症は、24週時点のMMR率に基づき、米国FDAのAccelerated Approval Programのもとで承認されており、この適応症に対する承認は、検証的な臨床的ベネフィットの確認および説明により維持され得ます2

アシミニブは、FDAによって承認されたABLミリストイルポケットと結合して作用する初めてのCML治療薬です2。この新規作用機序は、学術論文ではSTAMP阻害剤としても知られ、2剤以上のTKI治療歴のあるCML患者の抵抗性に対処し、白血病細胞の過剰産生とも関連するBCR-ABL1遺伝子の変異を克服できる可能性があります3-12

ノバルティスは、複数の国や地域の規制当局に対してアシミニブの承認申請を行っています。

アシミニブは、現時点で利用可能なTKI治療に抵抗性および/または不耐容である患者にとって重要な前進の一つであり、現在、CML-CPの複数の治療ラインで検討されています3-20。特に、第III相ASC4FIRST試験(NCT04971226)はアシミニブを一次治療として評価するもので、現在は被験者募集段階にあります14,21

アシミニブの全処方情報は https://www.novartis.us/sites/www.novartis.us/files/scemblix.pdf をご覧ください。

CMLに対するノバルティスの取り組みについて

ノバルティスは、CMLで苦しむ患者さんに対して長年にわたって科学的な取り組みを行っています。ノバルティスの20年以上にわたる研究開発により、多くの患者さんにとって、この疾患は致命的な白血病から慢性疾患へと変化しました。このような進歩のなかで、ノバルティスは現在も歩み続けています。今後も、この疾患に対する治療法を追求し、多くの患者さんが直面する治療抵抗性や不耐容という課題に取り組みます。また、ノバルティスは今後も、患者さんの持続可能な医療へアクセスできるよう尽力し、グローバルなCMLコミュニティと連携しながら、CML治療の未来を描いてまいります。

ノバルティスについて

ノバルティスは、より充実したすこやかな毎日のために、これからの医薬品と医療の未来を描いています。私たちは、医薬品のグローバルリーディングカンパニーとして、革新的な科学とデジタルテクノロジーを駆使し、医療ニーズの高い領域で変革をもたらす治療法の開発を行っており、新薬開発のために、常に世界トップクラスの研究開発費を投資しています。ノバルティスの製品は、世界中の8億人以上の患者さんに届けられています。また、私たちは、ノバルティスの最新の治療法に多くの人がアクセスできるように革新的な方法を追求しています。約11万人の社員が世界中のノバルティスで働いており、その国籍は約140カ国に及びます。詳細はホームページをご覧ください。https://www.novartis.com

以上

参考文献

  1. Mauro, JM.  Efficacy and Safety Results from ASCEMBL, a Multicenter, Open-Label, Phase 3 Study of Asciminib, a First-in-Class STAMP Inhibitor, Vs Bosutinib in Patients with Chronic Myeloid Leukemia in Chronic Phase after ≥2 Prior Tyrosine Kinase Inhibitors: Update after 48 Weeks. Oral presentation at: ASH Annual Meeting; Dec. 11, 2021
  2. Scemblix [prescribing information]. East Hanover, NJ: Novartis Pharmaceuticals Corp; 2021.
  3. Rea D, et al. A Phase 3, Open-Label, Randomized Study of Asciminib, a STAMP Inhibitor, vs Bosutinib in CML After≥ 2 Prior TKIs. Blood. 2021. DOI: 10.1182/blood.2020009984. PMID: 34407542.
  4. Novartis Data on File, 2021.
  5. Cortes JE, et al. Asciminib, a First-in-Class STAMP Inhibitor, Provides Durable Molecular Response in Patients (pts) with Chronic Myeloid Leukemia (CML) Harboring the T315I Mutation: Primary Efficacy and Safety Results from a Phase 1 Trial. Oral presentation at: ASH Annual Meeting; Dec. 7, 2020
  6. Wylie AA, et al. The allosteric inhibitor ABL001 enables dual targeting of BCR–ABL1. Nature. 2017;543(7647):733-737.
  7. Schoepfer J, et al. Discovery of Asciminib (ABL001), an Allosteric Inhibitor of the Tyrosine Kinase Activity of BCR-ABL1. J Med Chem. 2018;61(18):8120-8135.
  8. Hughes TP, et al. Asciminib in Chronic Myeloid Leukemia after ABL Kinase Inhibitor Failure. N Engl J Med. 2019; 381(24):2315-2326.
  9. Hughes TP, et al. Expanded Phase 1 Study of ABL001, a Potent, Allosteric Inhibitor of BCR-ABL, Reveals Significant and Durable Responses in Patients with CML-Chronic Phase with Failure of Prior TKI Therapy. Poster presented at: ASH Annual Meeting & Exposition; Dec. 5, 2016.
  10. Ottmann OG, et al. ABL001, a Potent, Allosteric Inhibitor of BCR-ABL, Exhibits Safety and Promising Single- Agent Activity in a Phase I Study of Patients with CML with Failure of Prior TKI Therapy. Blood. 2015;126(23):138.
  11. Mauro MJ, et al. Combination of Asciminib Plus Nilotinib (NIL) or Dasatinib (DAS) in Patients (PTS) with Chronic Myeloid Leukemia (CML): Results from a Phase 1 Study. Poster presented at: EHA Annual Meeting; June 15, 2019.
  12. Cortes JE, et al. Combination Therapy Using Asciminib Plus Imatinib (IMA) in Patients (PTS) with Chronic Myeloid Leukemia (CML): Results from a Phase 1 Study. Poster presented at: EHA Annual Meeting; June 15, 2019.
  13. ClinicalTrials.gov. 2017. Study of Efficacy of CML-CP Patients Treated with ABL001 Versus Bosutinib, Previously Treated With 2 or More TKIs. [online] Available at: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT03106779
  14. ClinicalTrials.gov. 2021. A Study of Oral Asciminib Versus Other TKIs in Adult Patients With Newly Diagnosed Ph+ CML-CP. [online] Available at: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT04971226
  15. ClinicalTrials.gov. 2020. Asciminib in Monotherapy for Chronic Myeloid Leukemia in Chronic Phase (CML-CP) With and WithoutT315I Mutation (AIM4CML). [online] Available at: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT04666259.
  16. ClinicalTrials.gov. 2018. Study of Efficacy And Safety Of Asciminib In Combination With Imatinib In Patients With Chronic Myeloid Leukemia In Chronic Phase (CML-CP). [online] Available at: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT03578367
  17. ClinicalTrials.gov. 2021. Study of Efficacy and Safety of CML-CP Patients Treated With Asciminib Versus Best Available Therapy, Previously Treated With 2 or More Tyrosine Kinase Inhibitors. [online] Available at: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT04795427
  18. ClinicalTrials.gov. 2014. A Phase I Study of Oral ABL001 in Patients With CML or Ph+ ALL. [online] Available at: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT02081378
  19. ClinicalTrials.gov. 2021. Study to Determine the Dose and Safety of Asciminib in Pediatric Patients With Chronic Myeloid Leukemia  [online] Available at: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT04925479
  20. ClinicalTrials.gov. 2021 Asciminib Treatment Optimization in ≥ 3rd Line CML-CP. [online] Available at: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT04948333
  21. Cortes, J. Trial in Progress: A Multicenter, Open Label, Randomized, Phase III Study of Asciminib (80 mg Once Daily) Vs Investigator-Selected TKI in Newly Diagnosed Adult Patients with Chronic Myeloid Leukemia in Chronic Phase. Poster presentation at: ASH Annual Meeting; Dec. 11, 2021
  22. Hijiya, N. Trial in Progress: A Multicenter, Open-Label, Phase Ib/II Study to Determine the Dose and Safety of Asciminib in Pediatric Patients with Philadelphia Chromosome–Positive Chronic Myeloid Leukemia in Chronic Phase Treated with ≥1 Prior Tyrosine Kinase Inhibitor. Poster presentation at: ASH Annual Meeting; Dec. 12, 2021

ノバルティスのアシミニブ、慢性骨髄性白血病患者に対する48週時点の追跡調査において持続的な奏効率を示す(PDF 329KB) 

免責事項

本リリースには、現時点における将来の予想と期待が含まれています。したがって、その内容に関して、また、将来の結果については、不確実な要素や予見できないリスクなどにより、現在の予想と異なる場合があることをご了解ください。なお、詳細につきましては、ノバルティスが米国証券取引委員会に届けておりますForm20-Fをご参照ください。