Feb 26, 2021

プレスリリース

報道関係各位

​この資料は、ノバルティス(スイス・バーゼル)が2021年1月14日(現地時間)に発表したプレスリリースを日本語に翻訳・要約したもので、報道関係者の皆様に対する参考資料として提供するものです。本剤は日本国内では未承認です。資料の内容および解釈については英語が優先されます。英語版は https://www.novartis.com をご参照ください。

  • ligelizumab は、ヒスタミンH1受容体拮抗薬1で効果不十分な特発性の慢性蕁麻疹じんましん (CSU)患者に対し、FDAから画期的治療薬の指定を受けた最初の治療薬
  • 現在、Chronic Idiopathic Urticaria(CIU)としても知られる CSU患者に対する承認された治療法は限られている
  • 画期的治療薬に指定されたことは、ligelizumabが既存の治療薬を大きく上回るベ ネフィットをもたらす可能性を示す
  • 米国で2022年にCSUの適応で申請予定


2021 年1月14日、スイス・バーゼル発 –ノバルティスは、米国食品医薬品局(以下、FDA)が、ヒスタミンH1受容体拮抗薬で効果不十分なChronic Idiopathic Urticaria(CIU)としても知られる特発性の慢性蕁麻疹(以下、CSU)の治療薬として、ligelizumab(QGE031)を画期的治療薬に指定したと発表しました。

CSUは予兆なく症状が現れる重症な皮膚疾患であり、世界人口の0.5%から1%が罹患しています2。かゆみや痛みを伴う膨疹(蕁麻疹)、腫れ(血管性浮腫)、またはその両方が6週間以上持続し、原因不明で起こることを特徴としています3。CSUは重症度が高く予測不可能な性質であるため、患者にとってフラストレーションとなることがあります4。一般的に1から5年続きますが、場合によってはさらに長く継続することもあります2

ノバルティスの免疫・肝臓・皮膚領域グローバル開発部門責任者のアンジェリカ・ジェーレイス(Angelika Jahreis)は、次のように述べました。「特発性の慢性蕁麻疹は、患者の生活に重大な影響をおよぼす可能性のある体を衰弱させる疾患です。治療選択肢が非常に限られているため、患者は病気をコントロールするためのより優れた治療法を求めています。FDAの画期的治療薬の指定は、この予測不能で体を衰弱させる疾患に対し、より効果的な治療の必要性を認識していることを示しています。」

FDAガイドラインによると、画期的治療薬の指定を受ける治療は、重篤または生命を脅かす疾患を対象とし、1つ以上の重要な臨床評価項目において既存の治療法よりも大幅な改善の可能性が示されなければなりません5

ligelizumab について

ligelizumab(QGE031)は、次世代抗免疫グロブリンE(以下、IgE)モノクローナル抗体です。ligelizumabは、CSUにおける炎症プロセスの重要な推進因子である IgE/FcεRI 経路を阻害することで作用すると考えられています6, 7。臨床第IIb相用量設定試験では、膨疹(蕁麻疹)が完全に消失した患者は、「ゾレア®」(一般名:オマリズマブ)と比較してligelizumabで多い結果でした8。抗ヒスタミン剤でコントロールが不十分なCSU患者を対象とした本試験において、ligelizumabの安全性は、オマリズマブまたはプラセボと比較して新たな懸念は認められませんでした8。 ligelizumab とオマリズマブの比較は現在、PEARL 1試験およびPEARL 2試験を含む進行中の第III相臨床試験プログラムで検討されています(NCT03580369及び NCT03580356)。これらの臨床試験では、世界48カ国で2,000名を超える患者さんが登録されており、2021年下半期に結果が発表されると予測されています9, 10

ノバルティスとCSUについて 

ノバルティスは皮膚科学にフォーカスしており、CSU、乾癬、にきび、アトピー性皮膚炎など、QOLに顕著な影響をおよぼす可能性のある疾患に対する治療方法を再考することに力を注いでいます。 ligelizumabの開発進展によりノバルティスの免疫・皮膚科学パイプラインをさらに強化することとなります。米国では、ノバルティスとロシュ・グループの一員であるGenentech社が協働して、「ゾレア」の開発と販売活動を行っており、米国以外では、ノバルティスが「ゾレア」を販売し、すべての売上および関連費用を計上しています。「ゾレア」は、CSU治療の追加療法 として適応を取得しています*。ノバルティスは、ブルトン型チロシンキナーゼ (BTK)阻害剤であるremibrutinib(LOU064)の臨床試験も実施中であり、CSUでは第II相臨床試験で検討を進めています11

*日本における「ゾレア」の「効能又は効果」は、以下の通り。

  • 気管支喘息(既存治療によっても喘息症状をコントロールできない難治の患者に限る)
  • 季節性アレルギー性鼻炎(既存治療で効果不十分な重症又は最重症患者に限る)
  • 特発性の慢性蕁麻疹(既存治療で効果不十分な患者に限る)


免責事項 

本リリースには、現時点における将来の予想と期待が含まれています。したがって、 その内容に関して、また、将来の結果については、不確実な要素や予見できないリスクなどにより、現在の予想と異なる場合があることをご了解ください。なお、詳細につきましては、ノバルティスが米国証券取引委員会に届けております Form20-F をご参照ください。

ノバルティスについて 

ノバルティスは、より充実したすこやかな毎日のために、これからの医薬品と医療の未来を描いています。私たちは、医薬品のグローバルリーディングカンパニーとして、革新的な科学とデジタルテクノロジーを駆使し、医療ニーズの高い領域で変革をもたらす治療法の開発を行っており、新薬開発のために、常に世界トップクラスの研究開発費を投資しています。ノバルティスの製品は、世界中の8億人以上の患者さんに届けられています。また、私たちは、ノバルティスの最新の治療法に多くの人がアクセスできるように革新的な方法を追求しています。約11万人の社員が世界中のノバルティスで働いており、その国籍は約145カ国に及びます。詳細はホームページをご覧ください。https://www.novartis.com 

以上

参考文献

  1. Novartis. Data on file 2021.
  2. Maurer M, Weller K, Bindslev-Jensen C, et al. Unmet clinical needs in chronic spontaneous urticaria: A GA2LEN task force report. Allergy. 2011;66(3):317-330.
  3. Vestergaard C, Deleuran M. Chronic spontaneous urticaria: latest developments in aetiology, diagnosis and therapy. Ther Adv Chronic Dis. 2015;6(6):304-313.
  4. Ferrer M, Bartra J, Giménez‐Arnau A, et al. Management of urticaria: not too complicated, not too simple. Clin Exp Allergy. 2015;45(4):731-743.
  5. U.S. Food and Drug Administration (FDA). Frequently Asked Questions: Breakthrough Therapies. Available from: htt​ps:/​/www​.fda.gov/regulatory-information/food-and-drug-administration-safety-and-innovation-act fdasia/frequently-asked-questions-breakthrough-therapies [Last accessed: January 2021].
  6. Puxeddu I, Pratesi F, Ribatti D, Migliorini P. Mediators of inflammation and angiogenesis in chronic spontaneous urticaria: Are they potential biomarkers of the disease? Mediators Inflamm. 2017;4123694.
  7. Gasser P, Tarchevskaya SS, Guntern P, et al. The mechanistic and functional profile of the therapeutic anti-IgE antibody ligelizumab differs from omalizumab. Nat Commun. 2020;11(1):165.
  8. Maurer M, Giménez-Arnau AM, Sussman G, et al. Ligelizumab for chronic spontaneous urticaria. N Engl J Med. 2019;381(14):1321-1332.
  9. ClinicalTrials.gov. NCT03580369. A Phase III Study of the Efficacy and Safety of Ligelizumab in the Treatment of CSU in Adolescents and Adults Inadequately Controlled with H1-histamines [online] April 2020. Available from: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT03580369 [Last accessed: January 2021].
  10. ClinicalTrials.gov. NCT03580356. A Phase III Study of the Efficacy and Safety of Ligelizumab in the Treatment of CSU in Adolescents and Adults Inadequately Controlled with H1-histamines [online] March 2020. Available from: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT03580356 [Last accessed: January 2021].
  11. ClinicalTrials.gov. NCT03926611. Dose-finding Study to Evaluate Efficacy and Safety of LOU064 in Patients With CSU Inadequately Controlled by H1-antihistamines [online] December 2020. Available from: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT03926611 [Last accessed: January 2021].