プレスリリース
報道関係各位
ノバルティス ファーマ株式会社
~日本人の高血圧症患者において、サクビトリルバルサルタンとアムロジピンの単剤併用療法がサクビトリルバルサルタン単独療法と比較して優れた用量依存的な血圧低下効果を示す~
ノバルティス ファーマ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:ジョンポール・プリシーノ、以下「ノバルティス ファーマ」)は、2026年3月22日に行われた第90回日本循環器学会学術集会(JCS2026)の「Late-Breaking Clinical Trials」セッションにおいて、J-SAMIT試験の主要結果が発表されたことをお知らせします。
本試験では、日本人高血圧症患者において、サクビトリルバルサルタン(以下 SacVal / 製品名:エンレスト®)とアムロジピン(AML)の単剤併用療法が、SacVal単独療法と比較して優れた血圧低下と、良好な安全性および忍容性プロファイルを示したことが確認されました。
試験概要および主な知見
J-SAMIT試験は、SacVal 200 mg単独療法で血圧コントロールが不十分な日本人患者717名を対象に、SacVal/AML併用療法の有効性と安全性を、SacVal 単独療法と比較評価しました。
- 主要評価項目を達成: すべてのSacVal/AML併用投与量(200 mg/2.5 mg、200 mg/5 mg、200 mg/10 mg)において、治療8週時における平均座位収縮期血圧(msSBP)のベースラインからの変化量について、SacVal 200 mgの単独療法と比較して統計学的に有意かつ用量依存的な血圧低下を達成しました。単独療法との差(95%信頼区間)は、それぞれ-5.63(-8.01、-3.25)、-12.94(-15.22、-10.67)、-16.39(-19.01、-13.77) mmHgでした(いずれもp<0.001)。
- 一貫した降圧効果: 24時間自由行動下平均収縮期血圧、および血圧コントロール達成率においても、血圧低下効果が認められました。
- 優れた安全性と忍容性: 併用療法はSacVal単独療法と同様に良好な安全性と忍容性を示しました。
日本における高血圧症の負担
高血圧症は依然として日本における重大な公衆衛生上の課題であり、患者数は約4,300万人と推定され、年間約17万人が高血圧による脳心血管病で死亡していると推測されています1。既存の治療法があるにもかかわらず、降圧薬を服用している患者のうち血圧がコントロールされている(<140/90 mmHg)割合は約50%にとどまり、現在の降圧目標 (<130/80 mmHg)を達成している割合は約20%にすぎません2。異なるクラスの降圧薬を用いた併用療法は、より多くの患者がガイドラインで推奨される降圧目標を達成するための、必要かつ効果的なアプローチであると考えられています。
J-SAMIT試験について
J-SAMIT試験は、SacVal 200 mg単独療法でコントロール不十分なⅠ度〜Ⅱ度高血圧症の日本人患者717名を対象に、SacVal/AML併用療法の有効性と安全性を、SacVal 単独療法と比較評価した、多施設共同、ランダム化、二重盲検、並行群間比較、実薬対照試験です。主要評価項目は、投与8週時における診察室平均座位収縮期血圧(トラフ値)のベースラインからの変化量でした。主な副次評価項目は、自由行動下平均収縮期血圧のベースラインからの変化量、および血圧コントロール(<140/90 mmHg)を達成した患者の割合でした。
エンレスト(サクビトリルバルサルタン)について
「エンレスト」は、アンジオテンシン受容体ネプリライシン阻害薬(ARNI)に分類され、ネプリライシン(NEP)とレニン・アンジオテンシン・アルドステロン系(RAAS)を同時に阻害する作用機序を有する薬剤です。RAASを阻害することにより、アンジオテンシンII によって引き起こされる血管収縮、体液貯留、交感神経活性が抑制され、降圧効果を示します。また、NEPを阻害することで、生理活性を有するナトリウム利尿ペプチドの作用が増大し、血管拡張、利尿、尿中ナトリウム排泄、交感神経系抑制、心肥大抑制及び線維化抑制等の多面的な作用を示します。NEPとRAASの同時阻害では、NEP阻害に伴うRAAS 活性化が抑制されるため、NEP阻害によるベネフィットを最大限引き出すことができると期待されています3。
「エンレスト」は、2015 年7 月に最初に米国で承認されて以来、2026年2月時点において、慢性心不全治療薬として世界128ヵ国、慢性心不全の小児適応として56ヶ国で承認されています。また、日本を始めとして、ロシア、中国等の10ヶ国では高血圧症での承認も取得しています。国内においては「慢性心不全」 を効能又は効果として2020 年6月に、「高血圧症」を効能又は効果として2021年9月に、小児における「慢性心不全」の効能又は効果、用法及び用量が2024年2月に承認されています。
ノバルティス ファーマ株式会社について
ノバルティス ファーマ株式会社は、スイス・バーゼル市に本拠を置く革新的医薬品のグローバル製薬企業、ノバルティスの日本法人です。ノバルティス ファーマは、より充実した健やかな毎日のために、「医薬の未来を描く(Reimagining Medicine)」ことを追求しています。
詳細はホームページをご覧ください。https://www.novartis.co.jp
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参考文献
- 日本高血圧学会 高血圧管理・治療ガイドライン 2025 (JSH2025)
- Asayama K, et al. Journal of hypertension. 2019;37:652-3.
- Volpe M. International journal of cardiology. 2014; 176(3): 630-639
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