Nov 17, 2025

プレスリリース

報道関係各位

この資料は、ノバルティス(スイス・バーゼル)が2025年10月28日(現地時間)に発表したものを日本語に翻訳(要約)したもので、参考資料として提供するものです。資料の内容および解釈については、英語が優先されます。英語版は、https://www.novartis.comをご参照ください。

  • 3四半期の売上高は実質ベース17%増(米ドルベース 8%増)、コア営業利益1は実質ベース7%増(米ドルベース 6%増)
    • 売上高の伸びは、Kisqali(実質ベース 68%増)、ケシンプタ(実質ベース 44%増)、プルヴィクト(実質ベース 45%増)、セムブリックス(実質ベース 95%増)を含む優先ブランドの好調継続に牽引
    • コア営業利益1は、ジェネリック医薬品による影響が拡大するもの、横ばい(実質ベース)の39.3%
  • 営業利益は実質27%増(米ドルベース 24%増)、純利益は実質25%増(米ドルベース 23%増)
  • コアEPS1は、10%増(実質ベース、米ドルベース 9%増)の2.25米ドル
  • フリーキャッシュフロー162億米ドル(米ドルベース 4%増)となり、営業活動からのキャッシュフロー(純額)の増加が貢献
  • 1-9月期の業績は、売上高が11%増(実質ベース、米ドルベース 11%増)、コア営業利益が18%増(実質ベース、米ドルベース 16%増)と堅調
  • 研究開発における主なマイルストーン:
    • レミブルチニブ 特発性の慢性蕁麻疹(CSU)に対する唯一の経口ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害剤 としてFDA承認を取得
    • Ianalumab シェーグレン病に対する第Ⅲ相試験で良好な結果
    • プルヴィクト 欧州臨床腫瘍学会(ESMO)で第Ⅲ相PSM Addition試験の肯定的結果を発表
    • セムブリックス 慢性骨髄性白血病(CML)の全治療ラインの適応において欧州医薬品委員会(CHMP)の承認勧告を受領
    • コセンティクス リウマチ性多発筋痛症(PMR)に対する第Ⅲ相試験で良好な結果
    • ファビハルタ IgA腎症適応に関する第Ⅲ相試験で、推算糸球体ろ過量(eGFR)に対する肯定的結果を確認
  • 2025年通年業績予想2を再確認
    • 売上高は、一桁台後半の増加を見込む
    • コア営業利益は、10%台中盤までの増加を見込む
       

20251028日、スイス・バーゼル発 ― ノバルティスCEOのヴァス・ナラシンハンは、次のようにコメントしています。「ノバルティスは、米国におけるジェネリック医薬品の影響拡大による減収を上回る成長を遂げ、2025年第3四半期も堅調な業績を達成しました。Kisqali、ケシンプタ、プルヴィクト、セムブリックスなど主要成長製品が引き続き好調です。特筆すべきは、特発性慢性蕁麻疹(CSU)に対するレミブルチニブのFDA承認取得と、Iianalumabシェーグレン病における第Ⅲ相試験での良好な結果です。これら2つのプログラムは、2030年以降のノバルティスの成長を力強く支える可能性を秘めています。加えて、第3四半期には、主要疾患領域のパイプライン強化に向けた複数の取引を完了しました。ノバルティスは、2025年および中期の業績予想達成に向け、着実に前進しています」。

主要数値

第3四半期(7~9月)

2025年第3四半期

2024年第3四半期

前年同期比(%)

百万米ドル

百万米ドル 

米ドルベース

実質ベース

売上高

13 909

12 823

 8

7

営業利益

4 501

3 627

 24

27

純利益

3 930

3 185

23

25

1株当たり純利益(EPS

(米ドル)

(米ドル)

2.04

1.58

29

31

フリーキャッシュフロー

6 217

5 965

4

コアベース

営業利益

5 460

5 145

6

7

純利益

4 330

4 133

 5

6

1株当たり純利益(EPS

(米ドル)

(米ドル)

2.25

2.06

9

10

1-9月期

2025年1-9月期

2024年1-9月期

前年同期比(%)

百万米ドル

百万米ドル 

米ドルベース

実質ベース

売上高

41 196

37 164

 11

 11

営業利益

14 028

11 014

 27

31

純利益

11 563

9 119

27

29

1株当たり純利益(EPS

(米ドル)

(米ドル)

5.94

4.50

32

35

フリーキャッシュフロー

15 941

12 618

 26

コアベース

営業利益

16 960

14 635

16

18

純利益

13 522

11 822

14

17

1株当たり純利益(EPS

(米ドル)

(米ドル)

6.94

5.83

19

21

実質ベースの数値、コアベースの業績ならびにフリーキャッシュフローは、国際会計基準(IFRS)に準拠していません。IFRSに準拠していない数値の説明は、要約版業績報告書(英文オリジナル版)の42ページに記載されています。本リリースに掲載される成長率は、特に記載のある場合を除き、すべて前年同期に対するものです。業績予想の前提条件に関する詳細は、7ページ(英文オリジナル版プレスリリース)をご覧ください。

戦略

事業の集中

ノバルティスは、革新的医薬品に特化した製薬企業です。4つの主要疾患領域(循環器・腎臓・代謝、免疫、中枢神経、オンコロジー)に焦点を当て、深刻な疾患ニーズに応え、大きな成長を期待できる複数の既存製品、ならびに開発中の製品を保有しています。また、確立された2つの技術プラットフォーム(低分子医薬品、抗体医薬品)に加え、新しい3つのプラットフォーム(遺伝子・細胞治療、放射性リガンド療法、核酸医薬品)を優先的に位置づけ、研究開発および製造規模の拡大に、継続的に投資しています。市場は、米国、中国、ドイツ、日本を優先地域として成長に注力しています。

優先課題
  1. 成長を加速:主要治療領域全体で豊富なパイプラインを展開し、高い価値を提供する新薬(NME)の創出に注力し、卓越した上市を実現
  2. 株主への還元: オペレーショナル・エクセレンスを定着させ財務指標を継続改善。規律ある資本配分方針に基づき、強固な資本構成と高いキャッシュ創出力を背景に継続的な柔軟性を確保
  3. 基盤の強化:社員の能力の最大化、データサイエンスおよび技術の規模拡大、社会との信頼関係構築の継続
     

財務業績

2025年第3四半期(79月)

売上高は、販売量の増加に伴い16ポイント増の139億米ドル(8%増、実質ベース 7%増)でした。ジェネリック医薬品との競合による影響は、米国におけるPromacta(レボレード)、タシグナ、エンレストのジェネリック医薬品の影響拡大により、7ポイント減となり、価格による影響は主に米国での収入控除調整により2ポイント減、為替による影響は、1ポイント増です。

営業利益は、売上高の増加と減損損失が、研究開発費の増加により一部相殺され、45億米ドル(24%増、実質ベース 27%増)となっています。

純利益は、主に営業利益の増加により39億米ドル(23%増、実質ベース 25%増)となりました。1株当たり純利益(EPS)は、発行済み株式数の加重平均値の減少により、2.04米ドル(29%増、実質ベース 31%増)となっています。

コア営業利益は、売上高の増加が、研究開発費の増加により一部相殺され、55億米ドル(6%増、実質ベース 7%増)となり、コア営業利益率は、39.3%(0.8ポイント減)実質ベースでは横ばいでした。

コア純利益は、主にコア営業利益の増加が、その他のコア金融収益・費用により一部相殺され、43億米ドル(5%増、実質ベース 6%増)でした。コアEPSは、発行済み株式数の加重平均値の減少により、2.25米ドル(9%増、実質ベース 10%増)でした。

フリーキャッシュフローは、営業活動からのキャッシュフロー(純額)の増加を受け、前年同期の60億米ドルから62億米ドルに増加し、米ドルベース で4%増となりました。

20251-9月期

売上高は、販売量増加に伴い14ポイント増の412億米ドル(11%増、実質ベース 11%増)でした。ジェネリック医薬品との競合による影響は3ポイント減、価格ならびに為替による影響はありませんでした。

営業利益は、主に売上高の増加ならびに減損損失によるプラス効果が、優先ブランドや上市活動への投資の拡大により一部相殺され、140億米ドル(27%増、実質ベース 31%増)でした。

純利益は、主に営業利益の増加により、116億米ドル(27%増、実質ベース 29%増)でした。1株当たり純利益(EPS)は、発行済み株式数の加重平均値の減少により、5.94米ドル(32%増、実質ベース 35%増)でした。

コア営業利益は、主に売上高の増加が、優先ブランドおよび上市活動への投資の拡大により一部相殺され、170億米ドル(16%増、実質ベース 18%増)でした。コア営業利益は、1.8ポイント増(実質ベース 2.5ポイント増)の41.2%でした。

コア純利益は、主にコア営業利益の増加により135億米ドル(14%増、実質ベース 17%増)でした。コアEPSは、発行済み株式数の加重平均値の減少により、6.94米ドル(19%増、実質ベース 21%増)でした。

フリーキャッシュフローは、営業活動からのキャッシュフロー(純額)の増加を受け、前年同期の126億米ドルから159億米ドル(米ドルベース 26%増)の増加でした。

2025年第3四半期の優先ブランド

3四半期の業績は、以下の主な成長製品への継続的な注力により達成されました(第3四半期の売上高の伸びに対する貢献順):


 

Kisqali

(売上高:1,329百万米ドル、実質ベース 68%増)

すべての地域で力強い売上の伸長。米国では91%の成長を達成。最近上市された初期乳がん適応の堅調な伸びと転移性乳がん適応によるシェア拡大の継続

ケシンプタ

(売上高:1,222百万米ドル、実質ベース 44%増)

需要拡大とアクセスの改善による全地域での増収

プルヴィクト

(売上高564百万米ドル、実質ベース 45%増)

米国での化学療法前の転移性去勢抵抗性前立腺癌(mCRPC)適応の承認に伴う需要拡大。米国外(日本を含む25カ国)での化学療法後のmCRPC適応のアクセス改善が継続

セムブリックス

(売上高:358百万米ドル、実質ベース 95%増)

慢性骨髄性白血病(CML)患者の高いアンメットニーズ。米国・日本での初期患者への適応拡大による力強い成長により全地域で売上が拡大

レクビオ

(売上高:308百万米ドル、実質ベース 54%増)

顧客・患者の採用拡大。疾患啓発活動の継続が貢献し全地域で堅調な成長が継続

ファビハルタ

(売上高:149百万米ドル、実質ベース 236%増)

発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)適応の全世界での市場シェア拡大と米国においてIgA腎症およびC3腎症の適応の上市が進んでいることにより売上拡大

ルタテラ

(売上高:213百万米ドル、実質ベース 11%増)

需要拡大とより早期の治療ラインでの使用により、主に米国・日本・欧州で売上増加

コセンティクス

(売上高:1,698百万米ドル、実質ベース 1%減)

売上は米国において販売量の大幅な増加が収入控除の増加により一部相殺。米国以外の地域が前年同期の一時的な価格の影響を受け減収によりほぼ横ばい。コセンティクスはピーク時80億米ドル以上の売上を見込む

ゾルゲンスマ

(売上高:301百万米ドル、実質ベース 5%減)

前年同期と比べ脊髄性筋萎縮症(SMA)の発症患者数減少に伴い減収

2025年第3四半期 売上高上位20製品

2025年第3四半期

前年同期比(%

20251-9月期

前年同期比(%

 

百万米ドル

米ドルベース 

実質ベース

百万米ドル

米ドルベース  実質ベース

エンレスト

1 877

1

-1

6 495

15

15

コセンティクス

収入控除調整を除く*

1 688

0

5

-1

4

4 861

7

9

7

9

Kisqali

1 329

69

68

3 462

62

63

ケシンプタ

1 222

46

44

3 198

41

40

タフィンラー・

メキニスト

550

3

1

1 675

9

9

ジャカビ

539

8

4

1 555

7

6

レボレード

362

-36

-38

1 410

-14

-14

プルヴィクト

564

46

45

1 389

33

33

イラリス

473

27

26

1 369

25

24

レア

440

5

3

1 339

8

8

タシグナ

221

-47

-48

925

-27

-26

ゾルゲンスマ

301

-2

-5

925

-3

-4

サンドスタチン

グループ

302

-1

-1

922

-5

-5

セムブリックス

358

97

95

894

85

84

レクビオ

308

56

54

863

63

61

ルタテラ

213

12

11

613

15

14

エックスフォージ

グループ

176

1

0

546

0

2

ルセンティス

148

-40

-42

510

-39

-39

ディオバン グループ

143

-5

-5

447

-1

0

エクア グループ

126

-21

-20

373

-19

-16

上位20製品 合計

11 350

10

9

33 771

14

14

*売上高の伸びが、米国における一時的な収入控除調整による影響を受ける

研究開発関連のアップデート ― 3四半期の主な進捗

新規承認
Rhapsido (remibrutinib)Rhapsidoが、ヒスタミンH1受容体拮抗薬による治療にもかかわらず、症状が続く特発性の慢性蕁麻疹(CSU)の成人患者を対象とした経口治療薬として、FDAの承認を取得。本剤は、 CSUに対して初めてFDAに承認されたブルトン型チロシンキナーゼ阻害剤(BTKi)。刺激誘発型の蕁麻疹 (CIndU)、化膿性汗腺炎 、食物アレルギー、多発性硬化症、重症筋無力症を対象とした第Ⅲ相試験も進行中
承認申請に関するアップデート

セムブリックス

(アシミニブ)

欧州医薬品庁(EMA)の医薬品委員会(CHMP)は、セムブリックスの慢性期のフィラデルフィア染色体陽性慢性骨髄性白血病(Ph+ CML-CP)の成人患者に対する全治療ラインの適応に関し、肯定的見解を採択し、販売承認を勧告
進行中の臨床試験の結果およびその他のハイライト

Ianalumab

(VAY736)

シェーグレン病成人患者に対するianalumabの効果を検討する第Ⅲ相グローバル試験のNEPTUNUS-1試験およびNEPTUNUS-2試験において、ianalumabは主要評価項目を達成し、プラセボと比較してESSDAIによる疾患活動性を統計学的に有意に改善。慢性自己免疫疾患に対する初の標的治療薬となる可能性。良好な安全性プロファイルおよび忍容性を確認。ノバルティスは、世界各国の保健当局に申請予定、またFDAのファストトラック指定を取得

第Ⅲ相VAYHIT2試験において、ianalumabとレボレードの併用療法が、プラセボとレボレードの併用と比べ、コルチコステロイドによる前治療を受けた免疫性血小板減少症(ITP)の成人患者の治療不成功までの期間を有意に延長。安全性はこれまでの臨床試験と一貫しており、試験データについては今後の医学学会で発表予定のほか2027年の申請に向けた準備が進行中

現在、全身性エリテマトーデス、ループス腎炎、温式自己免疫性溶血性貧血を治療する可能性についても検討され、第Ⅲ相試験が進行中

プルヴィクト

(lutetium Lu177 vipivotide tetraxetan)

第Ⅲ相PSMAddition試験において、プルヴィクトと標準治療(SoC)を併用したPSMA陽性転移性ホルモン感受性前立腺がん(mHSPC)患者では、SoC単独と比べ、病状進行または死亡のリスクが28%減少、全生存期間の肯定的な傾向を示す。安全性は、PSMAfore試験およびVISION試験と同等。欧州臨床腫瘍学会(ESMO)で試験データ発表

Kisqali

ribociclib

最も患者数が多い高リスクなステージⅡおよびⅢのHR陽性HER2陰性初期乳がん(eBC)患者を対象とした第Ⅲ相NATALEE試験の5年間のデータの解析で、内分泌療法(ET)にKisqaliを上乗せした患者では、ET単独と比べ、再発リスクが28.4%抑制される。さらに、本試験データでは、遠隔無病生存期間に関するリスクの29.1%の低下と全生存期間に関する肯定的な傾向も示されたほか、安全性に関する新たな兆候は確認されなかった。試験データをESMOで発表

コセンティクス

(セクキヌマブ)

第Ⅲ相REPLENISH試験は、リウマチ性多発筋痛症(PMR)の成人患者において、コセンティクス投与群が、治療52週目におけるプラセボ比での統計学的に有意かつ臨床的に意義のある寛解を持続し、主要評価項目を達成。試験データの全容は今後の医学学会で発表予定、2026年に各国の保健当局に申請予定

ファビハルタ

(イプタコパン)

第Ⅲ相APPLAUSE-IgAN試験の最終解析において、ファビハルタが、プラセボ比で統計学的に有意かつ臨床的に意義のあるIgA腎症の進行遅延効果(2年間のeGFRの年間低下率の測定による)を示す。試験データの全容は今後の医学学会で発表予定、2026年申請資料含有

レクビオ

(インクリシラン)

IVV-DIFFERENCE試験において、最適な脂質低下薬(LLT)による治療を受けたもののガイドラインが推奨するLDL-C目標に達しなかった高コレステロール血症患者の85%が、レクビオLLTの併用によりLDL-C目標を達成。これに対して、プラセボとLLTの併用群では31%の達成に留まり、レクビオとLLTの併用群では、治療開始から早くて30日目に効果が現れる。また、レクビオは、LDL-C360日間で59%低下させ、プラセボとLLTの併用群の結果を35%上回る。欧州心臓病学会(ESC)にて試験データ発表

エンレスト

(サクビトリル/バルサルタン)

慢性シャーガス病に伴う左室駆出率の低下した心不全の患者を対象とした第IVPARACHUTE-HF試験において、エンレストが、心血管死、心不全による入院またはNT-proBNPの変動からなる複合評価項目でエネラプリルを上回る。エンレストは、忍容性に優れ、新規の安全性に関する懸念は見られず。ESCにて試験データ発表

ケシンプタ

(オファツムマブ)

第ⅢbARTIOS試験において、フィンゴリモドまたはフマル酸由来の薬剤での治療後に疾患が再燃しケシンプタに切り替えた再発型多発性硬化症(RMS)患者で、疾患活動性の大幅な低下が認められる。これにより、年間再発率(ARR)が低いレベルに抑えられ(96週間のARR0.06%)、MRIで確認された疾患活動性をほぼ完全に抑制するとともに、治験参加者の90%以上が疾患活動性のない状態(NEDA-3)を達成。疾患修飾薬による前治療の有無にかかわらず、新規の安全性に関する懸念は見られず

別のALIHIOS非盲検継続投与試験において、過去に治療歴がなくケシンプタによる治療を受けた患者の90%以上が、治療開始から7年後にNEDA-3を達成し、新たな安全性の懸念も確認されなかった。この結果は、ケシンプタによる治療を早期に開始することの有用性を強化。これらの2つの臨床試験のデータを、欧州多発性硬化症会議(ECTRIMS)で発表

提携・買収など

ノバルティスは、臨床研究を行うバイオ医薬品企業で、第Ⅲ相試験前の動脈硬化性心血管疾患(ASCVD)治療薬である、抗IL-6モノクローナル抗体pacibekitugを開発中のTourmaline Bioの買収に合意。pacibekitugは、第Ⅱ相試験において、高感度CRPの中央値をプラセボ比で最大86%抑制し、プラセボ投与群と同等の有害事象ならびに重篤有害事象の発現率を示す。買収完了予定は20251028

ノバルティスは、Monte Rosa Therapeuticsと、202410月に発表したVAV1分解誘導剤に関するライセンシング契約に続き、2回目の提携を実施。ノバルティスは、新たな合意内容に基づき、非公表の創薬ターゲットに関する独占的ライセンス、ならびにMonte Rosa社の前臨床段階の2つの免疫領域のプログラムに関するオプション権供与

ノバルティスは、Argo Biopharmaとの提携を継続し、新たに2つの契約に合意。ひとつは、IND申請のための試験を実施中で、2026年に第Ⅰ相試験を開始予定のsiRNA候補化合物に関する独占的ライセンス、もう一つは、第Ⅱ相試験段階のANGPTL3プログラムの第一交渉権を含めた現在開発中の2つの次世代siRNA化合物の独占的ライセンスのオプション権

ノバルティスは、Arrowhead Pharmaceuticalsと、パーキンソン病などのシヌクレイノパチーの治療薬で、前臨床段階のαシヌクレイン標的siRNA療法であるARO-SNCAの全世界でのライセンシングおよび共同研究に関して合意。今回の合意には、Arrowhead社が独占的権利を有する標的RNAi分子(TRim TM)プラットフォームを活用したそのほかの共同研究を含む

資本構成および純負債額

事業への投資と強固な資本構成、そして魅力ある株主還元の適切なバランスを保つことを継続して優先します。

20251-9月期、ノバルティスは、スイス証券取引所のセカンド・トレーディングラインを通じて、合計6,640万株の自己株式を75億米ドルで買い戻しました。この中には、最大で150億米ドルの自己株式購入(20237月に発表され、202571日に終了)の一環としての4,910万株(54億米ドル)、20257月に発表された最大で100億米ドルの新たな自己株式購入の一環としての660万株(8億米ドル)が含まれます。また、通年に見込まれる社員持ち株制度関連の希釈化影響を軽減する目的で、1,070万株(13億米ドル)が買い戻されました。さらに、160万株(株式価値2億米ドル)が、社員から買い戻されました。同じく20251-9月期に、社員持ち株制度関連の株式受け渡しにより、1,170万株(株式価値9億米ドル)が社員に受け渡されました。この結果、発行済み株式総数は、20241231日時点と比べて5,630万株減少しました。これらの自己株式の取引により、株主資本が68億米ドル減少するとともに、77億米ドルの現金が支出されました。

2025930日現在の純負債額は、20241231日時点の161億米ドルから204億米ドルに増加しました。増加の主な要因としては、78億米ドルの年間配当金の支払い、77億米ドルの自己株式の取引による現金支出(純額)と、事業再編費、無形資産の取引、およびそのほかの買収に伴う現金支出37億米ドルが、フリーキャッシュフロー159億米ドルを上回ったことがあげられます。

2025年第3四半期現在のノバルティスの長期信用格付けは、ムーディーズ・レーティングスがAa3S&Pグローバル・レーティングがAA-となっています。


2025年通年業績予想

不測の出来事を除く;実質ベースの前年比成長率
売上高一桁台後半の増加を見込む
コア営業利益10%台中盤までの増加を見込む
外国為替の影響

202510月下旬の為替レートが2025年末まで継続すると仮定した場合、2025年通年での外国為替の影響は、売上高に対して1ポイント増、コア営業利益に対して2ポイント減となる見込みです。業績への為替影響の予想は、ノバルティスのウェブサイトで毎月提供されています。

免責事項

本リリースには、現時点における将来の予想と期待が含まれています。したがって、その内容に関して、また、将来の結果については、不確実な要素や予見できないリスクなどにより、現在の予想と異なる場合があることをご了承ください。なお、詳細につきましては、ノバルティスが米国証券取引委員会に届けておりますForm20-Fをご参照ください。

ノバルティスについて

ノバルティスは、革新的医薬品の研究、開発、製造、販売を行うグローバル製薬企業です。ノバルティスは、患者さん、医療従事者、社会全体と共に病に向き合い、人びとがより充実した健やかな毎日を過ごせるため「医薬の未来を描く (Reimagining Medicine)」ことを追求しています。ノバルティスの医薬品は、世界中で3億人の患者さんに届けられています。詳細はホームページをご覧ください。https://www.novartis.com
ノバルティスのソーシャルメディアもご覧ください。 Facebook LinkedIn X/Twitter Instagram

以上

 

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