ノバルティス ファーマ株式会社(代表取締役社長:ダーク・コッシャ)は本日、慢性骨髄性白血病治療薬に関するQOLアンケート調査(KIZUKIプロジェクト)および慢性骨髄性白血病治療薬に関する4臨床研究のうちTokyo STI Study Group(TSSG)が行った1つの研究における副作用報告の遅延に関する薬事法違反について、厚生労働大臣より業務改善命令を受けました。

本命令は、上記の2事案において、弊社の社員が関与した医師主導臨床研究あるいは弊社が実施したアンケート調査に関して副作用を把握していたにもかかわらず、定められた期限内に厚生労働大臣に報告しなかったこと(薬事法第77条の4の2第1項およびこれに基づく薬事法施行規則第253条第1項違反)、ならびに弊社の複数のMRが「グリベック®錠」および「タシグナ®カプセル」の副作用情報を弊社の安全管理統括部門に伝えていなかったこと(医薬品、医薬部外品、化粧品及び医療機器の製造販売後安全性管理の基準に関する省令第7条第1項違反)に基づくものです。

処分の根拠となった2事案の内容:
【慢性骨髄性白血病治療薬に関するQOLアンケート調査(KIZUKIプロジェクト)】

  1.  最終的に重篤と判定された副作用の症例数
    14例16件(グリベック:9例11件、タシグナ:5例5件)
  2. 14例の副作用の内訳
    グリベック:硬膜下血腫、脳出血、間質性肺疾患、頭痛、貧血2件、胸水2件、
    B型肝炎*、心電図QT延長*、胃癌*
    * グリベックの添付文書に掲載されていない副作用(未知)
    タシグナ:心電図QT延長2件、悪心、血中ビリルビン増加、肺炎

【慢性骨髄性白血病治療薬に関する臨床研究】
4臨床研究のうちTSSGによる1つの臨床研究において、2例の重篤な副作用報告遅延がありました。

  1. 最終的に重篤と判定された副作用の症例数
    2例5件(タシグナ)
  2.  2例の副作用の内訳
    心電図QT延長、上室性期外収縮2件、発作性心房細動、徐脈

上記2つの事案の調査結果において、副作用による死亡はありませんでした。

なお、慢性骨髄性白血病治療薬の医師主導臨床研究であるSIGN研究においては、最終的には厚生労働省への報告が必要な重篤な副作用報告はありませんでした。

今回の業務改善命令の内容:

  1. 医療関係者等からの有害事象等の報告については、社内の全MRから安全管理統括部門に確実に報告される体制をとること及びそのための教育訓練を実施すること。
  2. 医療関係者等からの自発的、積極的な報告以外で知り得た全ての有害事象等の収集対象情報についても、MRが安全管理統括部門に報告すべき対象であることを明確にすること。
  3. (1)及び(2)を踏まえ、薬事法第77条の4の2第1項及びこれに基づく薬事法施行規則(昭和36年厚生省令第1号)第253条第1項の規定に従い、副作用報告を期限内に行うこと。
  4. (1)から(3)までの業務の改善に当たっては、改善命令発出後1か月以内に、是正措置及び再発防止策に係る改善計画を策定して、厚生労働省に提出すること。
  5. 本年4月に全社員を対象に副作用症例の報告漏れがなかったかを社内調査している件については、本年6月、厚生労働省から詳細調査を指示したところであるが、その調査の結果を本年8月末日までに厚生労働省に報告すること。

弊社は、副作用報告を徹底するために適切な再発防止策を講じ、1カ月以内に是正措置および再発防止策などの改善計画を策定し、厚生労働省に提出いたします。

また、業務改善命令にもありますように、QOLアンケート調査(KIZUKIプロジェクト)と同時に判明いたしました弊社社員による弊社安全管理統括部門への有害事象の報告が適切に行われていなかった件につきましては、現在、その内容につきまして詳細な調査を実施中であり、8月末までには調査結果を厚生労働省に報告する予定です。

弊社はこのような事態を招きましたことを深く反省し、患者さま、ご家族、医療従事者の皆さま、および国民の皆さまに対して心より深くお詫び申し上げます。

弊社は、製薬会社にとって極めて重要な副作用報告を適正に報告していなかったことを非常に重く受け止めております。また、今回の処分を厳粛かつ真摯に受け止め、二度とこのような事態を発生させることのないよう、全社をあげて再発防止を徹底し、信頼の回復に取り組んで参る所存です。


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